2024年12月16日

美ヶ原 パーフェクトの大展望!

2024年(令和6年)11月25日(月)

美ヶ原 パーフェクトの大展望!




写真はこちらから
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7529278.html

八ヶ岳・富士山・南アルプスの大展望


樹霜と言うようで、樹氷の様な木々が美しい麓だった。
ダテ河原を登っていると針のような氷が落ちてくる。
最初はチラチラだったが時間の経過とともにキラキラと舞ってくるのだった。

上を見上げると真っ白に凍り付いた木々が見られる。
青空にその真っ白な樹霜が映え輝く様が幻想的だった。
普段真上を見上げることはなかったがあまりの美しさにしばし天を仰いでいた。

樹霜 「NHK撮るしん」でも放映


木船コースで登り、二人の小径へ。
二人の小径で石切場からの八丁ダルミコースの合流点へ。
二人の小径からは八ヶ岳・南アルプスの間に富士山も眺められた。

合流点からは雪かぶる穂高・槍そして後ろ立山の山々がくっきりと姿を現した。
麓には雲が浮かび、北アルプスの山並みは青空にそのスカイラインをきっちりと見せている。

王ヶ鼻へと眺望に期待して少し足の運びが軽やかに。
正にパーフェクトの大展望が待っていた。
北アルプス、南アルプス、中央アルプスそして八ヶ岳が。
代表する槍・穂高、北岳・甲斐駒ヶ岳、宝剣・空木岳そして赤岳・天狗など勢揃い。

穂高・槍ヶ岳


さらに富士山はもちろん御岳、乗鞍岳、少し移動すると浅間山も。
さらになかなか見られない裏銀座の水晶、野口五郎、そして立山・剱岳も山名盤と照らし合わせ確認できた。
南アルプスも塩見、赤石そして聖岳などずっと南までの山並みが見渡せた。
ということで今回で44回目の美ヶ原になるがここまでパーフェクトにすべての山が見られることは数回しかなく素晴らしい日となった。

アルプス展望コースで烏帽子峰を経由、百曲下降地点でゆっくり時間を過ごす。
ひんやりしていた麓の空気とは違い、日差しもあり、風のない穏やかなひととき。
眺めはここもパーフェクトといって良い。
感動のあまり、「ヤッホー」と声出す若者もいた美ヶ原だった。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 06:00Comments(0)三百名山

2024年10月26日

美ヶ原 石切から王ヶ鼻・茶臼山・扉峠へ

2024年(令和6年)10月25日(金)

美ヶ原 石切から王ヶ鼻・茶臼山・扉峠へ




https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7402413.html

王ヶ頭から


天気予報は晴れだったが霧雨の石切場・桜清水のキャンプ場を出発する。
登るにつれ唐松林に薄日が差し徐々に明るくなり始める。
雲間を抜けると二人の小径手前のから雲海の先に槍・穂高の山並みが見られるように。
正に海の中から顔を出し明るい空間に飛び出したごとくか。

真っ白な雲が、海のごとく広がる王ヶ鼻に。
白い雲に浮く山々の眺望に魅了された。
北アルプス、中央アルプス、少し雲かかるが南アルプス。
蓼科山から八ヶ岳の山並みも雲海に浮かぶ。
ただ富士山だけは見ることができなかった。

雲海に浮かぶ北アルプス 槍・穂高など


王ヶ頭からも真っ白な雲海が美しい。
王ヶ頭ホテルの先に行ってみると美ヶ原台状が広がり、雲海も。
その先に頸城の妙高・火打山そして高妻山だろう山々も雲海上に見られた。

パノラマ道を歩く。
目の前には烏帽子岩、振り返ると王ヶ頭、王ヶ鼻その脇に槍・穂高が。
そして徐々にこれから向かう茶臼山の背後に八ヶ岳・蓼科山が大きくなる。

紅葉もいい パノラマ道より振り返る


百曲下降地点までは何人かのハイカー、観光客とすれ違う。
それ以降茶臼山、扉峠までは誰にも会わずに歩く。
笹に覆われ気味だった茶臼山までの牧場横の登山道はきれいに笹が刈られ気持ちよい歩きができた。

静かな茶臼山からは蓼科山・八ヶ岳が雲に隠れたり、姿を現したりと繰り返していた。
浅間山方面も徐々に雲がかかってきた。
ただ乗鞍岳が小広場へ下る登山道正面にくっきりと見られた。

茶臼山山頂 蓼科山・八ヶ岳が見えたり隠れたり


予定通り茶臼山でお昼にし、初めて冷凍の焼きおにぎりをいただいた。
なかなかの美味で、もちもちとした食感がよく山に良い。
毎回これでは飽きてしまうだろうが時には冷凍食品も山に役立つ。

蓼科山にはススキが似合う


しっかり休憩もでき最後の扉峠への下りに入る。
目の前には紅葉した木々、笹原広がり気持ちよい登山道だ。
雲間に入ると白の世界だが目の前に蓼科山だけが浮かび上がる。
その蓼科山を背景にススキが白のキャンバスにそよぐ現れた現れた。
最後まで雲海の世界に心引かれる美ヶ原の歩きになった。


ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 18:00Comments(0)三百名山

2024年10月22日

霧ヶ峰 八島より車山など 草紅葉・絶景!

2024年(令和6年)10月21日(月)

霧ヶ峰 八島より車山など 草紅葉・絶景!




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鷲ヶ峰登山道より 八島湿原の草紅葉


今シーズン4回目になる霧ヶ峰。
鷲ヶ峰へは夏に孫と登っている。
今日は快晴、360度の大展望が待っていた。
ことに草紅葉の八島湿原の先に八ヶ岳・南アルプスその間に富士山の眺めは格別だった。

草紅葉の八島湿原へ鷲ヶ峰から展望を目にして下る。
八島湿原へ出ると、上から眺める一面塗りつぶされたような草紅葉とは違っていた。
鎌ヶ池への木道からの草紅葉、場所によって微妙に茶の色が違い広がっている。
色あせた茶色の様々な植物が一面に敷き詰められ絶妙に美を醸し出す。

八島湿原・鎌ヶ池


湿原を離れ、ゼブラ山(男女倉)へと登る。
紅葉の始まった木々、背景に先ほど登った鷲ヶ峰が堂々見られる。
ゼブラからの眺めも最高、槍・穂高など北アルプスの稜線が印象的だ。

北の耳へ、右手・向かい側に広がる霧ヶ峰の高原を満喫して進む。
蓼科山の西端な山容、そして八ヶ岳の峰々が目の前に迫る。
菅平四阿山・高峯山などが見られ、浅間山の肩付近に高妻山・西岳そして先週登った妙高山も眺められた。

南の耳から八ヶ岳・車山


北の耳から南の耳へは快適な道が続く。
赤ちゃんを背負い、5歳ぐらいの男の子を連れた家族も私以上に快調に歩く姿があった。
蝶々深山への道が見られ、その道が槍・穂高へとつながるがごとく伸びる。
双六からやり槍ヶ岳を眺める光景を思い出した。

車山への階段はきついものがある。
車山だけを目指す方が多いので山頂は大賑わいだった。
今までの静けさが吹き飛んでしまう感じもしたが、やはり景色は良い。
360度の大展望、今まで見てきた南・北・中央アルプス、八ヶ岳・富士山など飽きずに眺められた。
見る角度によって微妙に変わってくる景色、その違いがあるため霧ヶ峰はひと味違う歩きになる。

車山より 八ヶ岳・富士・南アルプス


しっかり休憩腹ごしらえをして車山肩へ下る。
そこから戻るように蝶々深山へ遠回りして登頂。
登ってきたばかりの車山も紅葉の木々に取り囲まれ美しい。

蝶々深山から下り、穴場の沢渡方面へ。
笹に覆われ気味の細い登山道を歩き、いったん小さなピークに登り、そこから下り始める。
ススキの穂が銀色に輝き、一面を埋め、その先の木々の紅葉も良い。
その中に点在する大岩がいくつか見られ、その先に草紅葉の八島湿原が。
ススキ道から最後樹林帯を抜け、砂利道をわずかばかりで御射山へ。

沢渡へ 大岩が点在・八島湿原・北アルプス


最後、時計回りで八島湿原を巡りながら戻る。
八島湿原の草紅葉の先に朝方登った鷲ヶ峰、ゼブラそして耳が一日を振りい帰られるように眺められる。
一日中絶景を眺めながら最高の一日が無事終了した。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 18:00Comments(0)三百名山

2024年10月18日

妙高山 燕温泉より往復 称明滝の露天風呂!

2024年(令和6年)10月15日(火)

妙高山 燕温泉より往復 称明滝の露天風呂!




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妙高山北峰より 岩峰に立つ


山歩きに興味を持ち始めた頃、北信五岳を登ろうと仲間に誘われて以来ほぼ40年ぶりの妙高山。
妙高山で北信五岳を完登し、知らず知らずのうちに百名山を登ることに。
さらに三百名山、そして今は「日本の山1000」へとのきっかけともなった妙高山でもある。

記憶には全くなく、燕温泉から登っていて山頂での写真が一枚残っているだけ。
ということで飯縄山・斑尾山、昨年は戸隠山へとほぼ白紙状態の北信五岳を改めて歩いている。

黄金の湯方面へ舗装道を上る。
途中にあった黄金の湯を横目に舗装の車道を進む。
車道が終わり登山道に入ってからも、コンクリートの細い道がずんずんと続く。
ここまで舗装された登山道は初めてで上りはよかったが下りは足にきつく苦しい道だった。

滝下の露天風呂


称明滝と光明滝になるのだろうか、二段の滝が見られる。
帰りにはその滝直下にある露天風呂に入ってきた。
乳白色の硫黄香る湯、足湯だけにしておこうと思ったが湯加減もよく周りに誰もいなかったのでザブンとひとっ風呂入ってきた。
奥深い山中、滝の音、紅葉に包まれた自然たっぷり野趣な露天風呂で一汗流せた。



白い硫黄の沢、硫黄臭漂う登山道から胸突き八丁へ。
手前の休憩場所で一息入れ胸突き八丁を登り始める。
まさに急登、一気の登りで高度を稼いでゆくが足取りも重くなった。

これでもかという急登が続き、一休みできるのが天狗堂。
登りでは出会う方もいなかったが、下山時には何人もの方が休み情報交換をしていた。
その先紅葉の光善寺池は美しかった。
ちょうど紅葉盛りでもあり赤、黄の色合いが池の周りに光を受け輝いていた。

光善寺池の紅葉


最後の難関がいわゆる鎖場。
ちょうど下山してくる20名ほどのツアーの方々とすれ違うことになり長いこと下で待機することになった。

そこでハプニング。りんごコロコロ事件。
待機中にザックから持ってきたリンゴが飛び出してしまった。
ただ落ちただけでなく斜面をコロコロと10mほど転がる。
下部にいたすでに下っていたツアーの方がキャッチ。
帰りがけに食してきたが、傷ついたリンゴも山で食べると美味しい。

鎖場


その岩場は足元がしっかりしていて、一気に高度も上げ胸突き八丁よりも楽だった。
徐々に周囲の山々が見え始める。
まず目に入り印象的な山は焼山。
噴煙も見える、きれいな丸形の山容は独特で見た目が美しい。

焼山・火打山そいて外輪山


岩場を抜けまずは南峰の山頂へと出る。
北峰方面が眺められ、広いゴツゴツとした山頂面が広がる。
三角点のある北峰へと大岩の間を抜け進む。

北峰からの大展望。
焼山・火打山そして外輪山が目の前に広がる。
眼下には斑尾山・野尻湖そして志賀高原・四阿山などの山並みが。
遠く北アルプスの山並み、白馬三山などが眺められた。

斑尾山・野尻湖 手前に噴煙


2度目の登頂だったがすべてが新鮮だった。
やはり登っている山も、今一登り返すと新たな発見、見方もでき良い。
ことに今回の妙高山は、かつて登ったというだけで全く新たな山で新鮮そのものだった。
北信五岳、再び登ってないのは黒姫山だけになった。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 12:53Comments(0)三百名山

2024年10月12日

爺ヶ岳 360度大展望!

2024年(令和6年)10月10日(木)

爺ヶ岳 360度大展望!



https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7331384.html

柏原新道から蓮華岳・針ノ木岳


今年は柏原新道で熊出没、登山者に被害が出るという事態にしばらく爺ヶ岳を敬遠していた。
時間も達ち、何の根拠も無いが多くの方が登る山だからもう良いだろうと今シーズン初の爺ヶ岳へ。

すでに紅葉は終盤、平日そした早めのため駐車場は空いていて登山口前に止められた。
朝焼けが綺麗で駐車場からも焼けた山が見られた。

登山道は明るくなり見通しも良いが、湿っていて石が滑る。
北海道から毎年北アルプスへ来るという方としばらく北海道の山談義。
北アルプスは登山道がしっかりしていて安心とのこと。
柏原新道然り、同感の旨盛り上がった。

鹿島槍ヶ岳


紅葉は水平道辺りが見頃ではあった。
ダケカンバの黄色、ナナカマドの赤など、そこに緑も加わりグラデーションが美しい。
またダケカンバの白い幹が光を受け山肌に映える。

紅葉終盤の山頂付近にはウラシマツツジが真っ赤な葉に変身。
周辺の山々とのツーショットに似合っていた。
岩肌へ横に伸びて生えるウラシマツツジは、岩の苔そして蓮華、針ノ木岳とのコラボレーションが絶妙だった。

富士見坂からは名前通り、振り返ると富士山が遠く端正な姿をみせる。
曇り空が徐々に青空へと変わり周辺の絶景が見渡せるように。
種池山荘から山頂への登りからは、移り変わる眺望に足がしばしば止まった。

ウラシマツツジと立山・剱岳


剣岳から立山の岩稜帯の迫力に圧倒される。
岩肌が日光の当たり具合により刻々と変化するのが分かる。
鹿島槍ヶ岳も目の前に堂々とした双耳峰を見せる。
槍ヶ岳が登るにつれて蓮華岳の肩から穂先を現してきた。

本峰より 槍・穂高 薬師岳・水晶岳方面も


本峰に到着、360度の大展望が広がる。
南アルプス、八ヶ岳そして浅間山など。
頚城方面には妙高、火打ヶ岳その手前に高妻山、雨飾山などが眺められた。
蓮華岳と針ノ木岳そしてスバリ岳の後方には水晶岳、薬師岳の姿を確認することができた。
眼下には大町市の街並み、木崎湖・青木湖がわずかに浮かぶ雲と共に眺められた。
正に360度の大展望を堪能することができた爺ヶ岳。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 20:14Comments(0)三百名山

2024年10月03日

美ヶ原 槍・穂高がくっきりと!

2024年(令和6年)10月1日(火)

美ヶ原 槍・穂高がくっきりと!




https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7303844.html

王ヶ鼻横に槍・穂高がくっきりと


28日横浜、久しぶりのIRON MAIDENのコンサートに酔いしれた。
山と関係ないようだが同年代の爺さんがパワーあふれる歌声、演奏する姿を目の前にするとエネルギを得られる。
先日の北穂での情けない歩きに、現状維持が一番だが少しでも筋力アップできないものかと歩いてきた。

百曲りを久しぶりに登る。
急登で一気に美ヶ原台上まで。
秋空にススキの穂がなびき、すっかり秋の気配を感じる。
登りきると目の前に八ヶ岳が見え、ススキとすこし雲被るその山並みが印象的。

ススキが似合う八ヶ岳


意外と登られている方が少なく静かなパノラマ道を歩く。
目の前に槍ヶ岳と穂高岳がくっきりと姿を現している。
今シーズンなかなか姿を見せない北アルプスだが、くっきりと姿を現してくれた。
中央アルプス、南アルプスそして御嶽・乗鞍も展望できた。

王ヶ頭を経由して行く。
振り返ると美ヶ原台上の緑が広がる。
先を急げ、王ヶ鼻へと眺望を楽しみに進む。
この時期花は少なく、紅葉ももう一歩手前と言うところで展望に期待するしかない。

松本の街並みの先 御嶽・槍・穂高など


王ヶ鼻からの展望の一番は松本の街並みの先に見られる槍と穂高だ。
パノラマ道からも見られた槍・穂高がくっきりと青空をバックに聳える。
岩肌が太陽に照らされて迫力も感じもする。
徐々に雲も出て来るのだが、王ヶ鼻からすこし下った岩場から武石峰の先に後立山の鹿島槍、白馬などの山並みも眺められた。

筋力アップを狙っての歩きということでストックをできるだけ使わずに歩けた。
今シーズン顔を現すことの少なかった槍・穂高が秋空の元くっきりと姿を現してくれたことに感謝して下山した。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 05:23Comments(0)三百名山

2024年09月27日

北穂高岳 絶景!疲れも吹き飛ぶ

2024年(令和6年)9月24日(火)~26日(水)

北穂高岳 絶景!疲れも吹き飛ぶ




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北穂高小屋前から槍・大キレット


24日(火)
一番の目的は北穂高小屋へ泊り、山頂からの朝夕の景色を楽しむこと。
今まで3度北穂高岳には登っている。
二人の小学生を連れて涸沢テン場からが最初。(無謀だったと思う)
槍から大キレット、北穂テン場に泊り下山。
南岳から大キレット、奥穂、前穂そして岳沢へ下山している。

賑わう河童橋


上高地からは明神への道が閉鎖され大回りで進む。
この行程が意外と長く疲労がたまった。
長い徳沢への道、そして宿泊予定の横尾山荘へ。

足の運びが重く進まない。
後もう少しで橫尾というところで痙り出してしまった。
ゆっくりゆっくり完全に痙ってしまわないように歩くしかない。

ようやく到着した横尾山荘では足首の様子が気になり焦りが出る。
この調子で北穂まで翌日歩き登りきることができるだろうか。
北穂高岳小屋の宿泊をキャンセルすることも考えていた。

25日(水)
悶々とした夜が明け足の調子を見ると意外と良い。
涸沢までは行ってみて登れそうだったら北穂へ、調子が悪ければ涸沢を目的地にして下山と考えた。

靄のかかる横尾橋を渡り登山道へ。
大谷橋まではほぼ緩やかな傾斜で横尾谷沿いを進む。
樹林帯でもあり静かな歩きが楽しめる。

大谷橋に出ると多くの方が休憩されていて静かだと思っていた登山道が嘘のように思われた。
空を見上げると青空も出て沢の先には鋭く北穂高岳が聳える。
ここからが急登の始まりで沢との高度差が徐々に付く。

涸沢の紅葉


目の前に奥穂高岳などの岩峰が見えてくると傾斜も緩み始める。
樹林も抜けて日射しが強まる。
ナナカマドも多く見られるようになり赤い実が鮮やかだった。

涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐を小屋方面に石積みの道を登る。
すると目の前に色づき始めたナナカマドが現われた。
ちょうど写真を撮っている人(涸沢をよく知っている方)がいて今はここが一番紅葉の見頃の場所だと教えてくれた。
正にその通りで紅葉のナナカマドに穂高連峰を捉えることができた。
他のナナカマドはまだ色づき初めてもいなくこれからのようだ。

涸沢からの奥穂高岳


涸沢小屋に着く。
ここで登るかどうかの決断をすることにしていた。
足の調子は万全ではないが痙る事もなく歩き通してきた。
戻るにしても上高地までは長い道のりになり、今の調子ならばゆっくり登れば登頂目指した方が良いだろうと決断した。

靴紐もゆるめ長時間休憩して登り始める。
亀のごとく一歩一歩踏みしめ足に負担のかからないように。
ヘルメット着用、ストックが使えるところはできるだけバランスを取り腕の力も利用する。

南陵の梯子から常念岳


南陵の鎖場辺りからは急登岩場が連続する。
ストックを仕舞い歩くとバランスが悪くなると共に足の動きがさらに遅くなった。
足場に注意し、岩につかまり這いずるようにも。

この苦しさ、眼下に小さくなる涸沢のテン場、そして奥穂・前穂高岳の美しくも険しい山稜が徐々に変化する様子に力を得た。
北穂のテン場を過ぎる辺りから徐々に山頂が近づき、登り切れそうだという不思議にも足に力が入り始める。

北穂高岳3106m 槍をバックに


キャンセルも考えていた北穂高岳の山頂に立つ。
目の前に槍ヶ岳の姿がまずは飛込んできた。
疲れも吹っ飛んだ!
目の前にこれでもかと景色広がり、どの場面を見ても感動の絶景。

山頂からの奥穂高、涸沢、前穂の眺めも良いが、一番は小屋前からの大キレットの先に見える槍ヶ岳などの岩峰群だ。
ちょうど槍ヶ岳、大キレットを跨ぐように雲が流れる姿は最高。

笠ヶ岳方面に日が沈む


夕焼けも素晴らしい。
笠ヶ岳方面が焼け始め滝谷の岩場が染まる。
槍にかかる雲も徐々にうっすら赤みを帯びて来る。
前穂高岳の上空にはピンク色の雲が現われていた。

初めての小屋泊まり。
比較的ゆったりとした寝床に満足。
夕飯はジグソーパズル的に食器が並びどこまでが自分の物か分からない。
豚肉のソテーがやわらかく美味しかった。(小屋の名物のようだ)

26日(水)
真夜中、外トイレに出るとオリオン座、北斗七星など星が瞬いていた。
御来光、朝の眺望が期待できる。
5時30分頃、オレンジ色の空が徐々に明るくなり始める。

日の出 常念岳のシルエット


御来光は浅間山の少し南側から出そうだ。
雲海が広がり、光が差し始めると白雲の上にオレンジの光が走る。
常念岳が三角形のシルエットになり、周りに雲がたなびく。
オレンジと黒そして白の世界が刻々と変化する。

槍ヶ岳は雲がかかり穂先と麓の岩壁が見え隠れする。
完全に姿を現さないが見ていて飽きない風景だった。
穂高連峰方面は徐々に雲が押し寄せ下山する頃には見えなくなるときも。
と思いきや雲が飛び険峻な岩肌を魅せてくれるのだった。

北穂山頂から朝の前穂・奥穂


長い下山が始まる。
注意深く、足に負担もかけないようにとゆっくりペースで下る。
涸沢の小さなテントが徐々に大きく見え、足の調子もよさそうなことに安心する。
心配していた北穂から涸沢小屋へ無事下りられお弁当で一息入れる。

まだまだ長い道のりだが大谷橋まで下れば後はほぼ優しい下りになる。
大谷橋を過ぎ横尾に着くとさらに安心感が。
後は徳沢、明神へ、賑わう河童橋へと足を引きずるようにたどり着いた。

夕焼けに滝谷


北穂を目指すかどうか迷いもあったが登頂できた喜び。
疲れもあったがそれを吹き飛ばすような絶景に大満足。
小屋に宿泊したことにより山頂からの朝夕の特別な景色に魅せられた。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 22:00Comments(0)三百名山

2024年09月18日

唐松岳 真っ白な世界でも

2024年(令和6年)9月17日(火)

唐松岳 真っ白な世界でも




https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7250722.html

白馬大池 


15回目になる唐松岳登頂。
黒菱辺りでは上空に青空も見られるが、白馬方面には雲が湧く。
八方池山荘辺りからは靄が濃くなり展望はなくなった。

花も少なく。
少ない中でもイワギキョウ、アズマギク、ウメバチソウなどが見られた。
嬉しかったのは、イワギキョウが何時もの場所で濃い紫色で迎えてくれたことだ。

扇雪渓・ナナカマド


ナナカマドの赤い実が見事だった。
扇雪渓付近では真っ赤な実が数多く見られたことだ。
下山時には光が差し赤い実は輝きを増していた。
丸山付近にも赤の実通りと言っても良いぐらいのナナカマドが。

丸山ケルン


八方池からは真っ白なスクリーンに暗い池と二人連れのシルエット。
白馬三山が映る姿はないが、重たく冷たい感じの池を眺められた。
ケルンも白の世界では目立ち、靄に立つ姿に安心感を得られた。

唐松岳山頂 真っ白な世界


標高が上がるにつれ風が強まるがさほど寒さは感じない。
稜線の風通しの良いところではひんやりしてウインドブレーカーを着るが、樹林帯などに入ると暑さを感じ脱ぎたくなる。
山頂も真っ白な世界で、風を受けながらも寒くもなく静かな世界を過ごす
ことができた。

景色が見られないことで残念な気持ちは分かる。
すれ違う何人もの方が何も見えないねと恨めしそうに白の世界を言う。
確かにせっかく登り期待した絶景が見られないのは悔しくもある。
それでも登ることに違う世界を見せてくれている山、今回も別の姿を見られ感じられた歩きとなった。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 17:31Comments(0)三百名山

2024年09月13日

赤岳 美濃戸から御小屋・硫黄周回

2024年(令和6年)9月10日(火)11日(水)

赤岳 美濃戸から御小屋・硫黄周回




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雲海に浮かぶ富士山 赤岳より


2014年の秋以来6回目の赤岳山行になった。
前回は御嶽噴火を赤岳山頂から目撃しているので印象深い。
今回は確認していないが、浅間山が水蒸気爆発したようで、かなりの白い煙を噴き出していた。

2回目の御小屋尾根を登る
前回は阿弥陀岳を往復している。
今回は赤岳山頂山荘に宿泊をして、硫黄岳方面を回る計画を立てた。
目的は山頂からの展望を期待してだ。

別荘地帯の道を進み、御小屋尾根の登山道へと歩む。
茸採りの若者がちょうど下山して来て、ジゴボウ(イクチ類)が出ていたと話し軽トラで帰っていった。

御小屋山


また白い2頭の大型犬を連れた女性に会う。
毎日散歩で御小屋山付近まで歩いているとのこと。
私を熊だと思い犬を呼んでいたとのこと、申し訳なかったと言い、実際に熊に出会ったことがあるので注意してと下っていった。
それにしても毎日犬と御小屋山まで散歩というので驚いてしまった。

苔むす快適な道、シャクナゲ通りもあり季節によっては花を楽しめそうだ。
不動清水の表示が見られる辺りから一気に急登となる。
きつい岩場も続き、長い険しい道にヘトヘトとなる。
西の肩、行場の岩場に着くと一息付けるが、岩の恐怖が待っていた。

阿弥陀岳より赤岳 雲が動く


靄もかかり偉容な岩場を慎重に進むと阿弥陀岳の山頂に出た。
着いたばかりは周囲は真っ白、何も見えない状態。
ところが数分すると雲が動き、目の前の赤岳が姿を現してくれた。
山頂にいた何人もの肩が感動して写真撮影にいそしんでいた。

阿弥陀岳から中岳を経由して赤岳へと一歩一歩ゆっくり足を進める。
ジグザグの赤岳への登りはきつい、そこを過ぎると最終の岩場が待っていた。
慎重に岩場を登り今日の目的地赤岳山頂に着く。
眼下に野辺山方面は眺められるが真っ白な世界に包まれた山頂だった。

赤岳山頂山荘へは2時前に入る。
すでに多くの方が入室、相部屋で一休みする。
隣になった方は阿弥陀岳でも一緒で、話していると同じコースを歩き、さらに同い年ということだ。
かなり色々なところを登り歩かれているようで話も合い、刺激を受けることができた。

朝日が差す赤岳山頂


御来光を期待してきた今回の山行。
真っ白な前日とは打って変わり、眺望最高!雲海の上に名だたる山々が見られた。
日の出は5時17分、オレンジ色の点がギザギザの山並み辺りから差した。
後で教えてもらったのだが両神山とのことだった。

朝日が差し、山の色がオレンジ色に染まる
雲海に浮かぶ富士山が空の色の変化と共に、微妙に山肌を染め重たい雰囲気から明るい様子へと移り変わっていった。

山荘食堂からも雲海が輝く


雲海の富士が最高!どこから雲が湧き広がるのか。
迫力満点だった。
山荘の食堂からも光と共にモコモコとした雲海が広がる様子が窓辺から輝き見られた。

今日歩く横岳から硫黄岳への稜線の厳しさに気を引き締める。
歩き始めから岩の斜面に慎重にならざるを得ない。
横岳までの長い岩の稜線がこれでもかと続く。
振り返ると聳え立つ赤岳の迫力に圧倒される。

横岳・硫黄岳への稜線 遠く浅間山の噴煙


横岳を登りきり、わずかばかりの岩稜を進むとなだらかな登山道となる。
両脇にはコマクサの群落が見られる。
花はすでに終了しているが一輪だけけなげに咲く姿が見られた。

振り返ると赤岳と富士山


雲が湧き出すが賑わう硫黄岳


賑わう硫黄岳の山頂に着く。
徐々に雲が湧き出し、動く雲の間から赤岳、横岳が見られる程度になる。
火口方面はすでに真っ白で何も見えなくなっていた。
休憩をしっかり取り下山へ。
思った以上の赤岳鉱泉への下り、そこからも沢沿いに長い道のりが続く。

最後は林道歩き。
いつもは車で入っていた「やまのこ村」からも林道歩き。
時々短縮コースがあるので見つけながら八ヶ岳山荘に戻る。
目的だった朝日を浴びた山頂からの景色を堪能することができ、周回コースを無事下山した。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 06:00Comments(0)三百名山

2024年09月09日

美ヶ原 仲間とのんびり

2024年(令和6年)9月5日(木)

美ヶ原 仲間とのんびり




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王ヶ鼻から王ヶ頭へ歩く仲間

 
「Go to 美ヶ原」と銘打って気の合った仲間と登る。
ほぼ桜清水から登り往復してくることが多い山行だ。
楽しみは王ヶ頭ホテル前のベンチでのたわいない談笑だ。
そして北アルプスなどへ登るためのトレーニングも兼ねている。

私は昨日焼岳を登り、連日の山へ美ヶ原ということでトレーニングを重視した。
膝の調子を見ながらの登り下りではあった。
靴もサロモンのローカットを初めて履いての歩きにしてみた。
膝の調子は悪化することもなく、靴の調子も良いようで難なく歩くことができトレーニング的には満足した。

桜清水からの登りは、八丁ダルミコースで王ヶ鼻へと向かう。
だいぶ茸が見られ、茸の話で盛り上がる。
登山道脇の茸はほとんど食には向いていないとのこと、食したいと思うような茸は見当たらない。
前回美ヶ原で見つけた大きなカラササタケは、加熱すれば食すことができ美味しいとのことで驚きもあった。
ただ毒茸ベニテングタケと間違うこともあるというので注意だ。

ダテ河原コース 快適な唐松林の登り


カラマツ林の下、気持よい登りを快調に王ヶ鼻へと登りきる。
一気にハイカーで賑わう鉄平石に覆われた展望地からは眼下の松本は見えるが、北アルプス、八ヶ岳などは雲に覆われ見えない。
上空には青空も見られるがこの夏の特徴、北アルプスなど高峰は雲に覆われていることが多い。

王ヶ頭へと向かう。
笹がきれいに刈られ登山道に刈られた笹が敷かれていた。
先日はヒョウモン柄の蝶が乱舞していたマルバダケブキは枯れている。
ハクサンフウロウ、ウメバチソウなど足下も見ながら到着。
仕方ないことだが植物保護のための電気柵が多い王ヶ頭周辺だ。

王ヶ頭から王ヶ鼻方面 北アルプスは雲の中


王ヶ頭ホテル前のベンチで広い台上を見ながら休憩。
ストーブを使いカップラーメンとおにぎりが昼食。
周りの方には迷惑がかかったのではないかと思うほどの大声で談笑。
「Go to 美ヶ原」の楽しみ、貴重な時間を過ごした。

下りは元の道を戻ることになる。
往復した方が近いとのことで何となく下山した。
実は木舟コースで下山の方が300m近いことが確認できた。
変化ある周回コースも良いが、今回トレーニングには少しでも距離のある方が良かったか。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 18:00Comments(0)三百名山