2017年11月29日

大城山(王城)へ 伊那谷挟み南・中央アルプスの大展望

2017年(平成29年)11月28日(火)

大城山(王城)へ 伊那谷挟み南・中央アルプスの大展望

「王城に アルプス輝き 伊那一望」




(伊那盆地を挟み対峙する南アルプス・中央アルプス)



小春日和の一日
辰野にある里山を目指した。

気になる里山で近くには日本のゼロポイントがある。
北緯36度と東経138度が0分00秒で交差し、
「日本の地理的中心」ゼロポイントと記されている。
大城山山頂の北約1キロ地点に当たる。

また天然記念物「しだれ栗」が自生する観光地にもなっている。
普通の栗の木と樹形が異なり枝が傘状に垂れ下がる珍種だ。
800本ほどの大小のしだれ栗が自生しているという。

そして大城山(王城)だ。
林道のからの登山口「王城山」、そして途中の案内板にも「王城まで」
と表示されている。
しかし山頂は「大城山」、国土地理院の地図も大城山の表示になっている。

(「王城山へ」となっている)


どうしてかはよくわからないが、
「王城山」と呼ばれるからには王なる人がいたのかというと、
古代坂上田村麻呂と戦ったという親王がいたとの話があるという。

大城山はのろし台として戦国時代に城のような立派な廓がめぐらされていた。
城跡らしき山頂の風情は感じられた。

(「大城山」1207m)


まさに里からはあっという間に見晴らしの良い地に立つことができる。
そして展望は最高だ。
目の前には伊那盆地が一望でき、里の様子が一目でわかる。



今では芝を張ったような草原にベンチも置かれ
伊那盆地を流れる天竜川をはさむ南アルプス、中央アルプスの山々が
対峙している雄大な眺望を楽しむことができる。


大城山山頂から左手、東側には甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳が
そして長い稜線に塩見・荒川・赤石の名峰が並ぶ。
一番手前には守屋山、入笠山なども南アルプスの前衛のように聳える。

(甲斐駒・仙丈ケ岳など南アルプス)



(広い山頂と守屋山)


右手、西側には経ヶ岳、そして木曽駒ヶ岳から空木岳への
荒々しい稜線が手に取るように眺望できた。

(木曾駒ヶ岳など中央アルプス)



暖かな初冬
素晴らしい景色を楽しみ、
風もなく昼の日差しを浴びながら山頂でのんびりすることができた。
時間を変えていくともっと違う景色が楽しめそうだ。

ふるちゃん  


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2017年11月24日

鍬ノ峰へ 仏崎から白沢へ周回

2017年(平成29年)11月22日(水)

鍬ノ峰へ 仏崎から白沢へ周回

「仏崎 熊の足跡 鍬に雪」




(安曇野から 薄ら雪のかぶる山が鍬ノ峰)


思いのほか厳しかった。
雪の山とはいえもう少し気楽に登り下り周回できると思っていた。

鍬ノ峰へは白沢登山口からは何度も登り様子はよく知っているつもり。
気楽に白沢への下山は可能と考えていた。
仏崎へは下りに使ったことはあるが登ったことはなかった。
危険個所があるのは知っていたが登りならば大丈夫と安易に考えた。

雪が積もっていると身近な山も難度が数段上がっている。
仏崎コースの細尾根急坂の登りは雪があるとなかなか思うように進まなかった。
徐々に雪が深くなってくると戻ろうかとも思うが
登ってきた細尾根の雪の下りを考えると
登り切り山頂から良く知っている白沢へ下る方がいいだろうと進んだ。




それに獣の足跡が登山道に道案内のようにあった。
ほとんどがカモシカかニホンジカの足跡。
尾根に出ると人の足跡かと思うほどの大きな足跡が出てきた。

最初は本当に人の足跡かと思っていたのだが
それはあり得ない、私以外に誰もいない。
よく見ると肉球、それに爪先が見えるではないか。
クマの足跡!それもかなり大きい熊の足跡ではないか!




大声を出し進むしかなかった。
普段ならば見られない獣の足跡がしっかりとみられる。
熊の足跡のない山頂近くに来ると
今一度熊の足跡のある仏崎方面に戻る気にはなれなかった。

思っていた以上に時間がかかり鍬ノ峰山頂へ
きつかった登りのご褒美だ。
まっさらな雪面の山頂が待っていた。
周りの山々の美しさも格別。

(鍬ノ峰1623m山頂はまっさらな雪に覆われていた)


(七倉ダムの先 烏帽子岳・船窪・七倉・北葛・針ノ木・蓮華)



雪の北アルプスの絶景!
エメラルドグリーンの七倉ダム。
うっすらと雪をかぶる大町の街並み。
危険を感じながらの悪戦苦闘の登りだっただけに最高の山頂だった。


(山頂から安曇野方面)


食事もとらず、素晴らしい絶景を後に下山を急いだ。
登りの雪の状態を考えると白沢ルートも侮れない。
夏道だと急斜面も快適なのだが、雪道を慎重に下る。

笹が雪に埋まり雪をかきわける。
急斜面は足の置き場が分からずゆっくりと下るしかない。
そして岩場の急斜面はロープが張ってあるのだが雪をかき分けロープを探す。
時間をかけ足元を探りながら、滑らないように下るしかなかった。
ずっと緊張が続き踏ん張る足、ポールを持つ腕に力が入りっぱなしだった。

見慣れた送電線の鉄塔が目に入りようやく安堵した。
最後まで気を抜かないように白沢の登山口へ無事下山することができた。
そこからは長い林道、餓鬼岳の登山口、アルプス安曇野公園の前を通過し
出発地仏崎の観音寺を目指した。
雪道の後は、コンクリートの道が足にこたえた。

思っていた以上に時間がかかりハードな一日となった。
仏崎から鍬ノ峰への初めての登り、想像していたよりきつい雪道
里の長い帰り道を歩きぐるっと周回した達成感
無事下山するとすべてが満足という言葉に還元できた。


ふるちゃん  


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2017年11月18日

戸谷峰・六人坊・三才山・烏帽子岩へ

2017年(平成29年)11月17日(金)

戸谷峰・六人坊・三才山・烏帽子岩へ

「戸谷の先 落ち葉のラッセル 三才山に」




(戸谷峰1629m山頂)


一ノ瀬登山口から戸谷峰、烏帽子岩に縦走し
一ノ瀬へ下る周回コースを歩いた。

すっかり落葉した樹間を歩き戸谷峰へ。
樹間からは普段は見ることができないだろう周りの山々が見られた。
落ち葉は場所によっては登山靴が埋まるほどたまっていた。





この11月、紅葉も終わり登山道には落ち葉が積もる。
この落ち葉を踏みしめ、あるいはかき分け進む山道は楽しい。
殊に晴れた日乾いた葉がふわふわと積もった中を進むのは心地よい。

戸谷峰の山頂からは北アルプスが雪で輝いていた。
すでに冬を迎えた北アルプスの厳しいが美しい姿が見られ、
雲間に姿を見せる槍ヶ岳はその代表だ。



さて今日はこのままで終わりでなく六人坊方面へ縦走だ。
初めてのコースで登山道もはっきりしていないような情報もあり
不安を持っての縦走だ

それでも六人坊の山容が樹間からはっきりと見えるのは安心だ。

戸谷峰から野間沢橋方面への下りに入り、
最初の鉄塔から六人坊への稜線を進んでいく。
やはり登山道ははっきりせず
時々見られるピンクの目印を探し、稜線を外さないように慎重に進んだ。

(中央アルプスが綺麗に見えた)


落ち葉はますます深くなり正に落ち葉のラッセル状態のところもあった。
葉を落とした樹間からは間近に保福寺峠からの二ツ石峰、入山の滝山連峰が見られた。

(入山 別名 尻出し山)


尾根を外さないように進みようやく六人坊に着いた。
かつて美ヶ原・武石峰から保福寺へ歩いた時に六人坊まで登っていたので
一つ登山道がつながったような思いがした。

六人坊からしばらく行くと三才山へ、そしてすぐに三才山峠へと出る。
中信と東信をつなぐ要衝だったこと。
そして今は三才山トンネルの真上に当たるとのことだ。

ここからは林道を歩き烏帽子岩を目指す。
林道からは北アルプスと登ってきた戸谷峰・六人坊・三才山の稜線
全部見渡すことができた。



さらに目を引くのは烏帽子岩のシルエット
林道から見る烏帽子岩が一際烏帽子岩らしさを見せてくれる。
烏帽子岩はまさに烏帽子をかぶった貴族の姿がある。



実際の烏帽子岩は独立した岩の柱
水の神様、山の神様が祀られた烏帽子岩はそのシンボル。
神聖な岩だが、前回は烏帽子岩に登るクライマーの奮闘する様子に見入った。



ここからの下山道は、登り始めた一ノ瀬までは美ヶ原ロングトレイル
よく整備されていて安心して下ることができた。
ただし途中かなり急な坂がありそこだけ注意して無事下山。

私にとって5時間から6時間ほどで周回できるちょっと長めのコース。
危険個所もなく気持ちよく歩くことができ、
何かあっても林道が近いのが安心。
また逆回りもできるのがいいと思った。


ふるちゃん  


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2017年11月15日

鬼ヶ城山へ 喬木村 ふるさと120山

2017年(平成29年)11月13日(月)

鬼ヶ城山へ 喬木村 ふるさと120山

「鬼の坂 石柱数え 山頂へ」




(鬼ヶ城山1483m山頂の社殿)


長野県「ふるさと120山」
喬木村の鬼ヶ城山
を目指した。

この近くには鬼面山という、「鬼」の名が付いた山がある。
そもそも鬼が住んでいたのか。
鬼のように怖いところ。険しい山。
災いである鬼を鎮めるための昔からの信仰の山。
様々なことが考えられる山名だ。

「城」が付くから、そのような山の中でも
殊に鬼をたくさん集め、勢力を極めたと考えられる山だ。

里から見る鬼ヶ城山は正に天を指すような三角錐の形をしている。
見た目でも里山としては鬼も嫌がるような険しい山に見える。
登山口からも樹間を通して鬼ヶ城山が展望できる。



駐車をした沢のたもとには「九丁」と刻まれた石柱が立つ。
鬼ヶ城山の奥の院を目指し本来は一丁から歩かなけばと思うのだが、
どこが一丁なかもわからず登り始めた。

尾根に上がる急坂をわずかに登ると
「十一丁」の石柱と祠が祀られていた。
十丁?は。
抜けているものも当然あるだろうが。

石柱と石柱の間は比較的身近く、
目当て、登る励みにして山頂への尾根を登る。

(こんな立派な石柱を良く持ち上げたものだ)



ちょうど二十五丁が中間点ぐらいだろうと登りながら見ていくが
肝心な中間であろう二十五丁の石柱は見つけられなかった。
下山中も気になったので見つけようと思ったが見つけられずに下った。

登山道は狭い尾根に落ち葉が積もり、そこに枯れ枝も落ち
全く登る道が見えない道も。
落ち葉をのけ、安全な足場を確認しながらの登りとなった。

四十丁辺りを過ぎると急に坂がきつくなってきた。
登山道を歩いているのか崖を歩いているのか分からないような個所もあり
這いずるように高度を上げた。




落ち葉で足場はなく、つかまる枝、根は不安定なものが多く
一歩一歩確認して登り、つかむ根が抜けないか確かめつつ這いあがる状態。
正に鬼のような超急登に悪戦苦闘した。

稜線に大きな岩がありトラバースをするところがあった。
登りは落ち葉で足場は滑り、落ち葉をのけながら進んだ。
安全第一で集中して登るしかなかった。

下山、上からその大岩の下を見る
トラバース中の大岩の下には白い石仏が安置されていた。
登りは本当に緊張して登っていたのが分かる。



そんな中でも全体的に展望は良くないのだが
樹間から恵那山のもっこりとした黒い山容
中央アルプスの南部、安平路、南駒ヶ岳、空木岳、
主要部宝剣岳から木曽駒ヶ岳の山並みがちょこちょこと見え隠れした。

(カラマツの樹幹から恵那山)



石柱は四十七丁までは確認したが
その先、石柱はあったのかどうか分からずじまい。
這い登っている眼の先に建物が目に入った。
鬼ヶ城山頂到着だ。



古い社殿が山頂に建つ。
鬼ヶ城奥ノ院はさらに先の岩場にあるというが余裕がなく行くことはなかった。
この由緒ありそうな社殿に登頂のお礼をした。

鬼のような急坂
下山は特に注意して慎重に下ったのは言うまでもない。
ふるさとの身近な山にしては険しい。


きっと昔は多くの方が山に入っていたと思う。
それは登山道に立つ石柱や立派な社を見ればわかる。
今は生活で山に入ることもなく、登山道の厳しさゆえに登る人もなく
登山道は荒れてますます登り難くなっているような気がした。

それにしても立派な石柱をあの急斜面に立て、
瓦屋根の社殿を建てた喬木村の先人に感服した。


ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 21:17Comments(0)三百名山以外・里山

2017年11月12日

富士尾山へ 安曇野の里山 北ノ沢コースより

2017年(平成29年)11月10日(金)

富士尾山へ 北ノ沢コースより

「北ノ沢 茸じゃないよ 富士尾山」




(富士尾山1296m山頂)


安曇野の里山
私にとっては地元中の地元の山になる。

今まで4回登っているが2回登頂できなかった
1回目は山頂と思ったところが山頂でなかった
先に進む道が全くなかったことから、山頂はここと思い込み下山。
あとでどうしてもおかしいということで再度挑戦して山頂まで行けた。

もう一度は学者村コースから登ろうとしたが、
登山口が良く分からず尾根道に出るまで藪の急斜面をうろうろ。
1時間30分ほどの迷走
やっと尾根に出てから先を行くが笹の道に時間切れとなり帰る。
何と後で4回目に登り、山頂まで数分という位置で引き返していた。

今回が3年ぶり5回目となる。
そして初めての北ノ沢登山口からの富士尾山を目指した
満願寺までは分かるが、その先はどう登るか不安がいっぱい。

落ち葉で埋め尽くされたダートを満願寺入り口から
100mほど進むと営林署の建物があるはずだがない。
たぶん壊され、ただの広場となっていた。
さらにその先100m程が登山口とあるので路肩に車を止め登山口を
地図と共に探す。

するとなんと車を止めた数メートル先に登山口発見
最初は勘で尾根まで登ろうと考えていたが
しっかりとした登山口、登山道が見つけられたのだ。
標札まであり「入山禁止 金拾萬円申し受けます」とある。



長野県の里山のいやらしいところだ。
キノコ山ということで、厳しい表現で書いてあるのだが
茸(松茸)を目当ての泥棒もいるので仕方ない。

私のように茸には全く興味のない登山者にとっては迷惑な話だ。
「茸目的の入山は禁止」との表現ならばいいのだが
いきなりの「入山禁止」は登山者にとっては気持ちよくない。

茸の時期は終わり、怪しまれることもない。
いわゆる止め山への登山は9月、10月は避けるのが良いようだ

落ち葉でふわふわした山道に入った。
いきなりの急斜面で一気に稜線へと這いあがる。
稜線への斜面の途中には古い祠も見られた。
稜線に出ると温泉山とかつては呼んでいた温泉施設がある。

この辺りは「茸採り入山禁止」と書かれた標示が続き
ビニルテープが尾根筋・登山道に沿って張られる。
右手には安曇野の里が見られ、美ヶ原の稜線が目に入る。



ビニルテープが見られなくなると
笹が深くなってくる。
それでも最初に登ったころの笹のために進めなくなるような状態ではなく
踏み跡はあるし、笹によって遮られるようなことは全くなかった。

大きな岩を根でつかむように立つ松の木を過ぎると
樹間から有明山の黒々とした姿と
すでにうっすらと雪化粧した燕岳の稜線が見られるようになる。





緑が濃い季節だと全くこの姿は見られない。
この時期だからこその葉が落ちた樹間からの景色だ。
少しでもよく見られるところはないかと足を進めているうちに山頂に着く。

今までの4回の富士尾山に比べると
こんなにも簡単に登れていいのかと思うほど山頂は近かった。

山頂からは安曇野の街並み田園風景はもちろんのこと
その先に浅間山、入山山系、八ヶ岳、美ヶ原、鉢伏山から高ボッチの稜線
遠くに逆光で見にくかったが甲斐駒・仙丈ケ岳そして北岳まで見渡せた。




秋の穏やかな木漏れ日を浴びて
静かな山頂での一時は、かつての厳しい富士尾山ではなくなっていた。
地元の身近な山に変身、また来てもいいなと思うのだった。

笹をもう少しでも刈るようにすれば安曇野の里山としての魅力が増す。
時間があればキノコ山の時期を外し、何度か歩くことによって道整備をしたいと思っている。


ふるちゃん  


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2017年11月08日

石割山・杓子山へ 鳥居地峠から忍野村歩き

2017年(平成29年)11月7日(火)

石割山・杓子山へ 鳥居地峠から忍野村歩き

「富士を愛で 落ち葉ふみふみ 石割杓」




(杓子山からの富士)


山梨百名山二座目指して忍野村へ
少し道に迷い鳥居地峠へ車を止める。

そこから忍野村へ林道を下った。
林道からは朝もやに浮かぶ朝日を浴びた富士
今日一日富士を見ながらのハイキングを楽しんだ。

(忍野村 朝の富士)


忍野村の中は紅葉真っ盛りだった。
小さな神社、露地の石仏が紅葉に彩られていた。
そして朝もやのかかる中に富士はもちろんだが
今日登る石割山、杓子山の稜線が里から見られた



まず大平山に登る稜線に出た。
山中湖花の都公園からの道と合流して徐々に高度を上げていく。
ふと振り返ると光を放つ富士が。
富士に背を向けて登るのがちょっと残念と思いながらも大平山へ。

大平山は広々としたさわやかな山頂を持つ。
大きな富士山と山中湖が美しい。
そして富士の肩に愛鷹山の黒い稜線が見られた




さらに木の階段を登ると別荘地帯の先に平尾山が。
平尾山からもすそ野を広げた富士が目の前に聳える。
すそ野の先には南アルプスの稜線が長く壁をのばしていた。




目指す石割山へは滑る急坂を這い上るとあっという間に到着。
最初はここが石割山?と思うほどあっけなく山頂に立つことができた。
石割山からも青空に浮かぶ富士が見られた。
南アルプスの手前には笊ヶ岳だろうと思われる山系。
そして御坂山系の山々が黒々と見渡せた。




次から次へと登ってこられる方があり
そのほとんどの方が石割神社の階段を登ってきたと話されていた。

御正体山を眺めながら二十曲峠に下り、杓子山へ向かった。
樹林帯の中、静かな山道が続く。
落ち葉が登山道を埋め、聞こえるのはガサガサと進む足音。
落ち葉の様子から全く歩いた人の気配はない。



立ノ塚峠を過ぎ快適に進んでいたが
急登、岩場、細い稜線が出てきた。
ロープが張られ慎重に行けば大丈夫な登山道だが
今迄があまりにも気持ちよい山道だっただけに登りはつらくなった。

それもわずかな間で、子の神と言われる鹿留山への分岐に出た。
ここから先いったん杓子山へのルートから外れ数分行くと
鹿留山に着くことができた。
藪に覆われた山頂で展望はほとんどなく残念だった。
そのわずかな樹間からは三ッ峠山が見られた。

鹿留山はこの辺りでは最高峰
そこから見下ろす位置に杓子山が見られた。
近いようだが下り登りを繰り返しようやく杓子山に着いた

(杓子山から鹿留山)


今日目指した杓子山からの眺望は最高だった。
大きな富士が光を浴びて目の前に広がる。
富士見日和とはこのことか。
天候にも恵まれ杓子山でゆっくりとこの富士を愛でた。



あとは長い下りの稜線を徐々に高度を下げ
最後は高座山を経由、ススキ原の急坂を足元を見つめ下った。
ふと目を上げると、
目の前には富士の後光差す姿が見られた。

一日中富士を見ながらの歩きとなった。
山梨百名山を目指しこの二座を加え五十一座となった。
半分を越したことになる。
これからも富士を見ながらの山梨百名山登って行きたい。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 22:32Comments(0)三百名山以外・里山

2017年11月05日

南沢山・横川山・富士見台へ

2017年(平成29年)11月1日(水)

南沢山・横川山・富士見台へ

「南沢 南アルプス みなみんと」




(富士見台山頂と恵那山)


旧清内路村のふるさとの山
南沢山
を目指した。

よく整備された「ふるさと村自然園」から
尾根ルートで登り始めた。

紅葉を期待もしたが
里は最盛期だったが山中はほぼ終末期だった。

淡々とした整備された尾根道を登り沢コースとの分岐へ出た。
帰りは沢コースをと思ったが黄色のテープが張られ
閉鎖刺され、登山道も笹が覆ているのが見られた。

分岐の先からは樹林を通して横川山・富士見台の方面が見られた。
山頂に近づくにつれて南アルプスの山並みも少しずつ頭を出してきた。
南沢山は笹に囲まれ登山道の一部のような感じがした。

(南沢山1564m山頂)


決して展望がいいわけでなくその先の横川山の展望を期待して
南沢山から先へ進んだ。
一端下り、笹原に覆われた山肌を縫うように横川山へ登る。
目の前には横川山の山頂、富士見台の笹原、
そして黒々とした丸みを帯びた恵那山が目の前に広がる。

笹の刈られた登山道を進みあっという間に横川山へと到着した。
振り返ると中央アルプスの険しい山肌の山々が迫る
手前には南駒ヶ岳、空木岳それに木曽駒ヶ岳への稜線が伸びる。
宝剣がシンボルとして稜線から突き出て見えた

(横川山1619m山頂と中央アルプス)


御嶽山、乗鞍岳そして雪かぶる北アルプスの穂高が見渡せた。
そして何といっても南アルプスの絶景だ。
北は鋸岳、甲斐駒そして仙丈ケ岳、
塩見岳、荒川岳、赤石岳、聖岳そして上河内、双耳峰の池口へと
南アルプスの名峰のスカイラインが青空に浮かび出ていた



目の前には富士見台と恵那山が緑と黒の対照的な色で見える。



時間的には余裕があったのでさらに富士見台まで足を伸ばした。
30年ぶりぐらいの富士見台の山頂を踏むことができた。

御坂方面からのハイカーが多く人気の展望の山だ。
横川山からの展望よりさらに高い位置から
北・中央・南アルプス、御嶽、乗鞍の火山を間近に眺望できる。
そして何といっても恵那山がどっしりと目の前に!

(御嶽山)


(富士見台から恵那山)



(笹原もよく整備された登山道)


南沢山が本命ではあったが、少し先に行くだけで
南信州からのほとんどの山々が見られた。
秋晴れの絶好の一日、すばらしい景色を楽しむことができた。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 20:00Comments(0)三百名山以外・里山

2017年11月02日

祝瓶山へ 朝日連峰の大展望

2017年(平成29年)10月28日(土)

祝瓶山へ 朝日連峰の大展望

「つり橋に 朝日の紅葉 祝瓶」 




(祝瓶山1417m山頂 朝日連峰)


小国町の道の駅で朝を迎えた。
3日目の今日は
東北のピラミッドと言われる祝瓶山を目指す。

車を走らせていると目の前に三角錐の山が顔を出す。
この山が祝瓶山かと山容を見てすぐに分かった。
徐々に近づきその姿は消え紅葉の林道を登山口へ。

荒川という美しい流れのたもとから登り始める。
辺りは紅葉が真っ盛りとなり川の流れと良く似合っていた。

気持ちよいスタートだったがすぐに恐怖へと変わった。
荒川を渡るつり橋!
幅20cm程の板が真っすぐ並べられただけのつり橋登場。



川面からの高さはさほどないし、
手すりとなるワイヤーもしっかりはしていたが
渡る板が細いということが不安にならざろう得なかった。

20m程の距離を気を落ち着かせ慎重に渡るしかなかった。
渡り切りホッとしたが、帰りも渡るということは頭を離れなかった。

針生平(はんなりたい)ルートのスタートはこのつり橋大石橋だった。
そしてただただ登る鈴振り尾根に入る。
登りは日もあまり差していなかったので紅葉ではあったが
さほど気に留めることもなく黙々と登る。

(紅葉の中 朝日連峰が)


途中から左手に威厳のある山並みが見えてきた。
徐々に顔を出してその姿をあらわにした。
朝日連峰の山々だった。

長い尾根、祝瓶山の山頂はなかなか見えてこない。
山頂かと思えばその先がまだまだる。
大岩を過ぎると一の塔という見晴の良いところに出た。
二の塔がありさらにその先に祝瓶山の山頂がやっと見えた



冷たい風が吹き始め、身体を丸めながら最後の登りを頑張る。
ようやく三角錐の頂点に立った
曇り空だが視界は良く山頂からの大展望に感謝だ。

朝日連峰が手に取るような位置に見える
名前ははっきり分からなかったが
大朝日岳はじめ朝日連峰の名峰が連なる姿は圧巻だった。



そして次に目標としている以東岳
袖朝日岳の肩に頭を出していることを教えてもらったのは嬉しかった。
それに昨日登った朳差岳が飯豊山の大きいな山並の横にしっかりと
その姿を見せていることも教えていただき感激した。
あと蔵王、吾妻連峰まで見渡すことができた。
冷たい風も忘れ360度の大展望を楽しむことができた。

(飯豊山・右端に朳差岳)


下山は少し日が差しだし
登山道からの紅葉に感動!
赤、オレンジ、黄色の発色に引き込まれるようだった。
黙々登った時とは違い美しい紅葉を楽しむ余裕があった。



今回、二王子岳、朳差岳、そして祝瓶山 へと登ることができた。
もう一座計画していた一切経山・東吾妻山は
明日、台風の影響で雨ということで中止にして帰ることにした。

3日間とも天候に恵まれ
登頂の喜びと共に、展望を楽しみ、紅葉を愛でることができた。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 20:00Comments(0)三百名山