2023年10月31日

和賀岳 299座目/三百名山 薬師岳登山口より(岩手・秋田)

2023年(令和5年)10月26日(木)

和賀岳 299座目/三百名山 薬師岳登山口より(岩手・秋田)




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和賀岳1439m山頂から田沢湖・秋田駒ヶ岳


数年前も登ろうとした和賀岳だったが、林道が途中で通行止めになっていて引き返している。
今回は薬師岳登山口までダートだが良く整備された道を問題なく進み、きれいな小屋の建つ薬師岳登山口から歩き始めた。

数分歩くと甘露水口、林道と分かれ本格的な登りとなった。
周りは紅葉真っ盛りで、天気も良いので日射しにブナの葉が黄金のごとく輝く。
ブナ平付近のブナの幹の太さは迫力満点だった。
次から次へと現われるブナの巨木には圧倒され続けた。

ブナの紅葉


倉滝はオアシス。かつて小屋があったと言うが跡形無い。
美味しい水が流れ、一息入れるのに絶好の場所だった。
下山時は顔を冷たい水で洗いリフレッシュ、最後の下山に集中できた。

稜線に出ると目の前に薬師岳の丸みを帯びた山頂が飛込んできた。
手前のピークを急登すると、目の前に和賀岳が初めて姿を現わす。
笹に覆われた薬師岳の山頂からはこれから進む和賀岳までの稜線が見渡せた。
長い稜線には小杉岳・小鷲倉のピークもあり簡単には着けそうにないのが分かる。

薬師岳山頂から和賀岳への稜線


笹での苦戦
薬師岳から薬師平へ下る気持ちよい稜線だが、笹が待ち構えていた。
まだ足下を覆う程度の笹で足下さえ注意して行けば問題なく進めた。
ところが徐々に笹の背は高まり、藪漕ぎ状態になる。
これは大変だ、前に思うように進むことができない状態が続く。

ところが小杉岳から先は笹がきれいに刈られているではないか。
歩くテンポも上がりこれならば和賀岳も近いと思った途端、再び小鷲倉への登りの深く重たい笹に苦戦。
露まで付いているので、全身びしょ濡れとなってしまった。
早めにレインウエアを着れば良かったのだが突然の笹の深みにはまってしまった感じだ。

小杉山から薬師岳方面


寒くもなく日射しもあるので直ぐに乾くだろうと着るタイミングも失っていた。
それでも山頂近くになり、深く重い笹の道を抜けたところで冷えても来たのでレインウエアをまとった。
濡れた服の上に渇いたレインウエアを羽織るという形になってしまったが身体が冷えるのは防げたように思う。
下山途中ではレインウエアを脱いで下山、すっかり下山時には渇いていた。

笹刈りは私が登頂した後に、二人の方が小杉山付近の続きを刈り始めていた。
どこかで顔を見たことのある方で、声をかければ良かったのだが挨拶したのみで通り過ぎてしまった。
「NHK日本百名山和賀岳」の案内人の方に違いないと思った。
多分秋田からの登山道を案内していたので、笹の刈払により安全な登山道確保に努めていたのだろうと推測した。

和賀岳


遠かった山頂に着く
幸せなことに360度の大展望が待っていた。
田沢湖が眼下に見え、秋田駒ヶ岳だろう山も近くに見られた。
そろそろ下山しようとしたとき岩手県側の高下から登って来たという方がいた。
岩手に移住してきたということで、和賀岳に魅せられ何度も登っているという。
写真も撮っていただき、自分がすでに登っている周囲の山々を教えてもらった。
太平山、森吉山、岩手山そして早池峰山など。
登った山にもかかわらず、分からないのにはもどかしいものがある。

和賀岳山頂


三百名山299座目となり、明日は神室山へ。
今回の日光女峰山、東北に入り焼石岳、今日の和賀岳、そして明日の神室山を最後に三百名山、301座完登にリーチがかかる。
明日は神室山へ無事登頂して帰りたいと思っている。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 06:00Comments(0)三百名山

2023年10月29日

焼石岳 298座目/三百名山 中沼登山口より(岩手県)

2023年(令和5年)10月25日(水)

焼石岳 298座目/三百名山 中沼登山口より



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上沼の紅葉


岩手県奥州市、胆沢ダム湖畔の397号から表示にしたがって尿前林道へ。
長いダートをゆっくり走らせ中沼登山口へと着く。
整備された広い駐車場、トイレも備わり、すでに2台の車も止められ安心して登り始める。
ただ天候は怪しくどんよりとした空模様だ。

露か雨が降ったのだろうか登山道は滑る
殊に木道が整備されているのだが、かえって濡れて滑る。
古いものもあり、不注意に踏み込むとバシャッとシーソーのごとく沈み跳ね返る。
斜めっているものもあり一歩一歩注意して進むので時間がかかった。

中沼 水面に雪の横岳と紅葉


中沼に着く。
風はなく鏡状態の湖面が迎えてくれた。
沼畔沿いに歩き紅葉と絶景を存分に味わう。
曇り空だがブナ林の紅葉が美しく、水面に少し雪被る横岳も映る。

さらに10分ほど登ると上沼(うわぬま)が現われる。
下山時には晴れ間も出て光が差したのでススキの穂が水面にも光り輝き、周囲の紅葉と相まって魅了される景色だった。
木道、沢の歩き、そして泥濘に辟易していたが、全て良き山行へと解消してくれた。

周囲の紅葉は美しいが難路が続く


心配していたのは雪。
前々日に寒波襲来で標高の高い所では雪が降り、焼石岳・横岳方面山肌にも白い物が見えていた。
姥石平手前から雪が見られ、登山道にも部分的に積もっていた。
泉水沼付近には凍り付いた道もあり気を抜き足を滑らした。
全般的には気温が高いので問題なく山頂へと歩けた。

心配していたのは天候。
銀名水辺りから小雨が降りだし、レインウエアを着て、ザックカバーをした。
たいした降りでなかったので全く問題なく山頂を目指すことができた。

泉水沼に移る焼石岳山頂


視界は良く泉水沼からはその水面に映る焼石岳の山頂部分も見られた。
そして奥州市の街もうっすらと眺められ、山頂への稜線に出ると秋田側横手市も眺められた。
幾重にも重なる山並みも眺望することができた。

焼石岳1548m山頂 奥州市方面展望


山頂は広く赤っぽい溶岩が多く見られた。
焼石と命名される所以か、火山ということが分かる。
360度の大展望と横岳など周りの山々、そして湿原の織りなす絶景は見応えたっぷりだった。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 09:33Comments(0)三百名山

2023年10月25日

女峰山 霧降より 297座目/三百名山

2023年(令和5年)10月23日(月)

女峰山 霧降より 297座目/三百名山




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女峰山2483m山頂 弐七農園のシナノスイート


1445段の木段で足がパンパン。
駆け上がる若者は日の出と朝焼けが目的のようだ。
オレンジ色の空に太陽が昇ってきた。
パッと明るくなり周りの紅葉に光が差し鮮やかさを増した。

下山時 階段から霧降高原の紅葉


賑わう階段の最上部展望だからは絶景が望まれた。
高原山の大きさが印象的。
宇都宮方面の街並みとその先には筑波山の双耳峰が眺められた。

赤薙山方面


赤薙山へ
笹に覆われた狭い登山道、あるいはつるつるの粘土質の沢状の道を登る。
周りはドウダンツツジの紅葉。
今年は猛暑のため茶色っぽく鮮やかさには欠けるが、遠目には山肌が赤く染まる。
急登が始まると段差の大きな木の根が現われる。
様々な通り道があり、右へ左へと上りやすいルートを見つけては山頂へ着く。
赤薙山からは目指す女峰山がまだまだ遠くに眺められた。

赤薙山からの女峰山 


ここから登ったのに下り、また登るの起伏あるコースに入る。
奥社跡、一里ヶ曽根のピークを越えて行く。
徐々に女峰山が近づくのにエネルギーを得て先に進む。
稜線からの展望は良い。
遠く富士山が眺められる
越後方面の山は雪をかぶり、尾瀬そして会津駒ヶ岳等が眺められていることを、すれ違った方から聞くことができた。

一里ヶ曽根からの女峰山


最後の登りは岩場もあり厳しい登り。
ガレてもいて慎重に登ることになった。
奥社の祠が見え、その上が山頂になる。
360度の大展望が広がった。

男体山・大真名子・小真名子・帝釈山


目の前には男体山・大真名子山・小真名子山・ 帝釈山そして太郎山。
その先には火山の白根山の山肌が荒々しく見られた。
霜降高原から登ってきた起伏ある稜線が延びる。
越後、会津方面そして尾瀬の山並みも展望できた。

三百名山297座目となった。
残るは焼石岳、和賀岳、神室山そして丹沢山となった。
天候が心配だが女峰山に続き東北へと向かう。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 06:30Comments(0)三百名山

2023年10月20日

高麗山 湘南平より 405座目/日本の山1000

2023年(令和5年)10月16日(月)

高麗山 湘南平より 405座目/日本の山1000




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湘南平から相模湾・茅ヶ崎・鎌倉方面


午前中に箱根山を登り、湘南の山・高麗山を目指した
箱根山・駒ヶ岳からは相模湾・海岸線脇に高麗山だろう山容を確認した。

歴史で学んだ朝鮮半島の国・高句麗が名称の由来という。
地理的には朝鮮半島と関東のこの地まで遠く離れているのだが、唐・新羅に滅ぼされた高句麗の王族の一人・若光が一族を率いて海を渡りこの地に住み着いたという。
湘南と言えば海が思い浮かぶのだが、歴史的背景、自然豊かゆえ日本の山1000に選ばれていいるのだろうと推測できる。

快適な稜線を歩く


海岸の平坦地から湘南平へ。
整備された公園は相模湾を一望する快適な場所だった。
それ故多くの方がベンチで食事を取ったり、一時の団らんを楽しんでいたりと賑わっていた。

高麗山までは1.2kmの表示があった。
なだらかな起伏のあるコースで樹間からは海を眺めながらの尾根を歩く。
良く整備され、思っていた以上に大木が多く見られ自然豊富なコースだった。
湘南のイメージは海だけだったが、一気に植生豊かな地であることに気づかされた。

木陰に包まれた高麗山167m山頂


知らぬ間に浅間山を通過し、平坦な八俵山を通り高麗山へと着いた。
登ったと言うよりは稜線歩きの延長のようだった。
巨木に囲まれた広い山頂は祠もあり、木陰に包まれ静かだった。

箱根山・金時山稜線と雲かかる富士山


高麗山から戻り、湘南平の展望台に上ってみた。
360度の絶景が広がる。
富士山はすでに雲の中だったが、午前中に登った箱根山、金時山の稜線が眺められた。
そして丹沢の山々が大きく、その先には小さく東京の高層ビル群も確認できた。
そして何と言っても相模湾、湘南の海岸線が美しかった。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 10:18Comments(0)日本の山1000

2023年10月17日

箱根山 駒ヶ岳・神山・冠ヶ岳 296/301座(三百名山)

2023年(令和5年)10月16日(月)

箱根山 駒ヶ岳・神山・冠ヶ岳 296/301座(三百名山)




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駒ヶ岳より富士山と神山


立ち入り禁止中の登山道ということで、入山をためらっていたが、今シーズン中に301座登りきりたい思いもあり箱根山を目指した。
入山禁止だからロープウェイで駒ヶ岳とも思ったのだが、景鶴山同様入山している方も多いので自己責任で思い切って神山を登ってきた。

なお浅間山は若かりし頃、まだ禁止条項が甘かったのか火口縁を一周している。
完全に登ってないのが桜島、麓まで行き登ったこととしている。

防ヶ沢の登山口ゲート付近が笹に覆われていたので、露対策でレインウエアの下だけ履いて登り始めた。
わずかばかり進むと全く笹も見られず快適な登りではないか。
さらに新しい木で階段が整備されている所が多く見られる。
これは問題なく行けるかと思いきや中間部を過ぎてから笹が進路を塞ぎだした。

最初は快適だったが笹が徐々に現われる


背丈ほどある笹の露でレインウエアのパンツびしょ濡れ、かき分ける長袖もびしょ濡れ状態。
滑る木の根、段差にも気をつけてゆく。
すると下ばかり向いていると、横枝の急襲でゴツンと頭を打つ。
倒木もあり潜ったり跨いだりの障害物競走が続いた。
天気も良いので楽しむしかないと思い笹のラッセルを繰り返した。

笹の多いのは分岐手前の30分ほどと、神山への中間部登りが難敵だった。
それでも慣れてしまえば男鹿岳や笈ヶ岳に比べれば全く問題なく通過できた。
下部の整備のされ方、硫黄臭も全くなく勝手にそろそろ登山道の解禁も近いような気がしている。

芦ノ湖


駒ヶ岳ではロープウェイ営業前ということで、山頂を独り占め
快晴のもと斜めに雪をかぶる富士山がくっきりと見られた。
眼下には芦ノ湖の深い緑とカルデラをなす山々の景観。
相模湾、江ノ島そして丹沢山系のスカイラインが美しかった。
試運転の始まったロープウェイを見送り神山へと向かった。

ロープウェイ駅・富士・駒ヶ岳


駒ヶ岳から1時間ほどで笹をかき分け、少し道に迷いながらも神山到着
登山道通行解禁を待てずに登ってしまったが、三百名山301座中296座目となった。
一等三角点が立派だ。
展望は樹林に囲まれ無いが樹間からすでに雲がかかり始めた富士山が眺められた。

296座目の神山・箱根山最高峰


冠ヶ岳へとも思い進む。
思っていた以上に急下降する。
目の前に富士とツーショットの鋭角的な冠ヶ岳を展望し下る。
鞍部から大涌谷方面へ行き戻るように尾根を登り始める。
鋭角的な割には、登りは差ほど険しくない。
途中白い社が建ちその先、冠ヶ岳山山頂へと登り詰めた。
展望はほとんど無いが、樹間から眼下に大涌谷が見られ、ゴーゴーと音を立てる噴気の煙が見られた。
全く硫黄臭はなく、冠ヶ岳と神山間は笹にも襲われず急斜面だが快適だった。

冠ヶ岳と富士山


箱根山の駒ヶ岳、神山そして冠ヶ岳を登り三百名山完登に一歩近づいた。
残る5座、女峰山、和賀岳、焼石山、神室山そして丹沢山になる。
今シーズン中には丹沢山を最後に、登りきりたい思いが強い。
今の夢は丹沢山でダイヤモンド富士を眺め、三百名山を完登することだ。


ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 11:14Comments(0)三百名山

2023年10月07日

小太郎山 山梨百名山完登&北岳

2023年(令和5年)10月5日(木)6日(金)

小太郎山 山梨百名山完登&北岳




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前小太郎山からの北岳


小太郎山を登り、「山梨百名山完登」を目指した
山の師匠S氏のおかげで山梨県の山へ知らず知らずのうちに多く登っていることが分かり、地元信州百名山完登の次に大きな目標となっていた。
富士山展望の山が多く、高山から低山まで良く整備された山が多い。
完登への最後の山となったのが小太郎山。

今回同行してくれたのはN1氏、N2氏、N3氏。
山梨百名山の四天王の一座鶏冠山を一緒に登ってくれたN1氏、N3氏も快く、私のわがままにお付き合いしてくれた。
N2氏は初めての3000m級の山。そして久しぶりの山とのことだったが急遽参加してくれることとなった。
日々1万歩のトレーニング、そして登山靴まで新調しての参加だった。

小太郎山へ 甲斐駒の下に


まずは2日目に延期した小太郎山について。
北岳から下山、小屋で朝食弁当をいただき小太郎山への分岐まで下る。
二日目の今日は快晴、気温も朝に比べると日が射し徐々に暖かい好条件に恵まれた。
風も穏やかになり心地よいぐらいになっていた。

前小太郎山から仙丈ヶ岳


小屋から下る道より眺めると、甲斐駒ヶ岳の手前にもっこりと鎮座し、少し稜線を歩めば山頂を踏めそうに思えた。
分岐からは一気に下る。
思っていた以上に下り、また登る。かなりの起伏にがあるのに閉口。

そしてその起伏も岩稜帯が多く慎重に進む。そしてガレ場もあり我々にとっては難しいコースだった。
ハイマツだけに苦労するだけだろうと思っていたのが大違いで悪戦苦闘。
目の前に見える白い岩のピーク、トラバースかなと思いきや岩場の直登。
ポールを置き、四つん這いになり登ることととなる。
着いた山頂は前小太郎山。

鳳凰三山


まだ先は長かった。
ただ展望は良く振り返ると迫力満点、ピラミダルの北岳
仙丈ヶ岳も大きく迫る。真っ白な甲斐駒ヶ岳の三角錐も徐々に近づく。
鳳凰三山から早川尾根も間近に見られるようになった。
長くきつい稜線の先、終点が小太郎山山頂になる。

山梨百名山完登アーチ


とうとう山梨百名山完登。
鶏冠山同行の2人がアーチを作ってくれその中を山頂へ。
積み重ねてきた山梨の山々のことを思い返し小太郎山に足跡を残した。
目標を達成した喜び、満足感、360度の景色を望み心地よい安堵感も得られた。
山に感謝。支えてくれた方へ感謝。そして自分の健康にも感謝だ。

北岳肩の小屋から 朝焼け富士山


北岳へ
小太郎山登頂前日は強風が吹きまくる中、肩の小屋に着いた。
本来は小太郎山に登り、肩の小屋の予定だったが、あまりにも強風に、そして靄る天候に翌日へと小太郎山は延ばした。

強風は一晩中吹きまくる。
ただ夜中にトイレへ外に出ると甲府盆地の明かり、空にはオリオン座など星が見られ、遠くの山並みも見られる天気になっていた。

朝焼けに富士山が浮かぶ、そして御来光も拝むことができた
空は快晴。真っ白に霧氷、霜が降り、地面の水たまりは凍り付いていた。
天気は良いが強風と寒さの対策、完全防備で登り始める。

樹氷の中 目の前の北岳山頂へ


北岳への最後の登り、稜線には猛烈な風、そして寒さが襲う。
指先は麻痺してくるし、顔面も凍り付きそうだった。
それでも周囲の景色に励まされ登り続ける。
草木に樹氷、岩に霜が模様を描き、太陽が差し込むと輝く美。

寒さ、強風に耐えに耐え日本第2の高峰山頂へ。
あれ!穏やか。寒さを感じない。
山頂は不思議なことに風もなく何時までも入られるほどの快適さ。

北岳山頂から間ノ岳方面の3000m稜線


富士山も目の前に見られる。
他の山々を見下ろす絶景が広がっていた。
間ノ岳方面の3000mの稜線が延びる山並み。
仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳の稜線、鳳凰三山も従えるがごとく眺められる。
中央アルプス、八ヶ岳なども遠くに。
そして目指す小太郎山も甲斐駒ヶ岳の麓にあるがごとく望めた。
大満足の北岳山頂となった。
風も徐々に納まり、日射しと共に気温も上昇してきていた。

ブロッケン


ハプニングも
靴底の破損N3氏、お子さんの古い靴の方が良いかと履いてきたそうだ。
登り始めると靴底が剥がれてきた。
補修に補修を重ね、最後は靴が脱げないまでにして小太郎山を登攀した。
ところが今度は右靴の底も剥がれる。
補修することもできずに底を取っての下山となった。
滑り止めはなくなり、薄い靴底状態で何とか下りきった。
明日は我が身、今回のN3氏の教訓を生かしたい。

足が笑うN2氏。
初めての3000m級、それも北岳と言うことで最高の眺望に感動しての登頂。
それに山梨百名山完登に付き合えたと言うことを悦んでくれていた。
下山の御池小屋手前から足が笑い、言うことを聞かない状況が出てきた。
休むと復活するが、苦しい下山が続く。
私も足が笑い転倒したことがかつてあったので苦しみが分かる。
よくぞ最後まで歩ききったと感動ものだった。

最終バスに間に合うか、間に合わなければタクシーで。
あまりの天気の良さにのんびりしすぎたのと小太郎山の思っていた以上の厳しさ。
私の計画の甘さも、様々な要因が重なり時間がかかる下山となった。

御池小屋で最終16時40分発のバスには間に合いそうにないのが分かる。
御池小屋から17時にタクシーを広河原へ予約した。
タクシーに間に合うか。
長い急下降の下山。
沢が見える。小屋らしき物が見えた。熊まで見えたと幻覚が。

吊橋を渡り無事下山


17時30分までにはタクシーも出発したいとの連絡が、先にウンコと言い先行したN氏から連絡が来る。
夜叉神ゲート閉鎖が18時と言うことでギリギリ17時30分まで待つとのこと。
必死の思いで下山が始まる。
「今どこ」「つりばし」実はまだ吊橋手前だったがタクシーを待ってもらうためには、ちょっと嘘も。
なんとか吊橋に付く、走るように吊橋近くで待機するタクシーに走り寄る。

17時30分はゆうに過ぎていたが待っていてくれたタクシー。
にこやかに迎えてくれ、我々は飛び乗る。
ドライバーはちょっとスピード出していきますと発車。
スピードは出ているものの安心してくねくね道を夜叉神通過のために走ってくれた。
気が気でなかったがギリギリで閉門準備に入るところを通過することができた。

やっと下山した。
ヒヤヒヤしながら最後までドラマのような山行となった。
そして最高の幸せは、目標だった山梨百名山を皆で無事登ることができたことだった。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 21:00Comments(0)三百名山

2023年10月03日

光城山 北アルプスは雲の中

2023年(令和5年)10月2日(月)

光城山 北アルプスは雲の中




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山頂付近の紅葉


本来は9月30日に箱根山(296座目)へと計画していた。
ところが前日に草刈り中、不注意から右足人差し指、中指を打撲してしまった。
当初は痛みが強く骨折でもしたかと不安だったが、指は動き差ほど腫れても来なく黒くなっただけで済んだ。

だいぶ快復して触っても痛みがなくなってきたので靴を履いて少し歩いてみようと光城山へ。
10月に入り急に涼しく、風も冷たく感じるようになった。
着る物も一気に長袖にして気温の変化に対応している。

光城山山頂に彼岸花が


桜並木の登山道を快適に登る。
足の指もほとんど気になることもなく歩けるので一安心する。
下りは北回りコース、休むことなくトレーニングをこなすことができた。

山頂には数本の彼岸花が咲いているのが印象的だった。
紅葉も徐々に始まっているようでナナカマドの赤やオレンジ色の実が見られた。
安曇野そして松本方面の田園風景は眼下に広がるが、残念ながら北アルプスは雲の中、有明山など里山も雲に覆われていた。

北アルプスは雲の中


足の調子は戻り、問題なく歩けるのが分かった。
今週末は山梨百名山完登のために小太郎山、北岳へと計画している。
10月中には三百名山の残り5座(箱根山、女峰山、和賀岳、神室山、焼石岳)を目指している。
11月に入りダイヤモンド富士を眺め丹沢山・塔ノ岳で三百名山301座目、夢だった完登の目標を達成したいと計画している。

ふるちゃん  


Posted by ふるちゃん at 06:00Comments(0)三百名山以外・里山